FX取引で得た利益にかかる税金はどうなっているの?
FX取引によって得た利益については、
為替差益もスワップポイントも
どちらも「雑所得」に分類され、
総合課税の対象になります。
総合課税とはどのようなものですか?
総合課税というのは、
他の所得と合計して
所得税の額を計算する仕組みです。
また、税率は、
合計所得が195万円以下であれば15%で、
所得が上がるほどに税率が高くなっていきます。
ちなみに、
合計所得が1,800万円を超えると、
所得の半分の50%を税金で持っていかれてしまいます。
つまり、儲かれば儲かるほど
不利になってしまうのが総合課税ということがいえます。
FXで莫大な利益を上げれば、
税率はグンと跳ね上がってしまうのです。
なので、
税制上のメリットがある「くりっく365」を
利用する方法もあります※。
※近年の税制改正により、
くりっく365と通常の非取引所のFXにおける
税制面でのメリットはなくなっていますので、
最新の税制改正をご確認ください。
くりっく365とはどのようなものですか?
くりっく365というのは、
東京金融先物取引所で行われる
取引所為替証拠金取引のことです。
くりっく365は、
通常の非取引所取引と比べて、
税制面でメリットがあります。
くりっく365の税制面でのメリットとは?
くりっく365ですと、
課税方式が変わります。
具体的には、くりっく365なら、
総合課税ではなく申告分離課税になり、
税率は一律20%となります。
ちなみに、
所得の金額によって税率が変わることはありません。
例えば、
年所得が330万円超660万円以下の人の税率は30%、
仮にFX100万円の利益が出たとします。
この場合、総合課税ですと
30万を税金でとられてしまいますが、
くりっく365でしたら20万円ですみます。
また、ほかの先物取引などとの損益通算もできます。
なので、
給与所得とFXの利益を合計すると
かなりの金額になる人の場合は、
ぜひくりっく365を検討したいところです。
くりっく365のデメリットにはどのようなものがありますか?
くりっく365の欠点としては、次のようなものがあります。
■くりっく365を取り扱っている会社が少ないこと
■通貨ペアが少ないこと
■取引時間が若干制限されること。
■税制面で有利でない場合があること。
くりっく365が税制面で有利でない場合とは?
税制面において、
くりっく365が必ずしもすべての人にとって
有利というわけではありません。
それは、給与のほかに所得がない人の場合には、
FXでの利益が年間20万円まででしたら、
通常のFX取引を選択すれば、
申告は不要※になるからです。
これは、雑所得が
年間20万円まで申告不要になっているためです。
なので、
税制面でのメリットを受けるために、
くりっく365を選択する場合には、
自分の税率とともに、
上記のようなこともあわせて考えておくことが大切です。
※税金を納めなくてよいということです。