豪ドル/円のトレンドは?@
オーストラリアの為替が
完全変動相場制になったのは、1983年になってからです。
豪ドル/円相場は、
1990年には120円台をつけていましたが、
その後、オーストラリアが不況になったことや
円高のあおりなどを受けたことで、
1995年には
1豪ドル=58円台まで下落しています。
豪ドル/円のトレンドは?A
ただし、2003年以降は、
政府の所得税の減税や
金融緩和が個人消費を促進させたことで、
オーストラリアの景気は回復しています。
また、豪ドルが高金利通貨の代表として、
個人投資家から高い人気を得ていることを背景に、
円安・豪ドル高が続いていました。
つまり、日本では、
ゼロ金利政策が継続されるなか、
オーストラリアは金利水準が高いこともあり、
豪ドル建ての外国債券や外貨預金の人気が高まったのです。
2007年4月には、
およそ10年ぶりに100円台をつけています。
同年8月には急落する場面もありましたが、
その後は回復する展開となりました。
しかしながら、
2008年7月の104円台をつけて再び急落し、
同年10月には55円台、
2009年2月に再び55円台をつけています。
豪ドルは資源国通貨?
豪ドルは、
高金利通貨の代表でもあると同時に、
資源国通貨という側面ももっています。
オーストラリアは、
天然資源に恵まれた国で、
鉱山物のうち、
世界でも主意を争う産出量を持つものには、
次のようなものがあります。
■金
■ボーキサイト
■オパール
■鉛
■鉄鉱石
■タングステン
■亜鉛...など
また、次の主要産出国でもあります。
■石炭
■銅
■ニッケル
よって、金をはじめとする資源の価格が上昇すると、
オーストラリアから諸外国への輸出額が増えるので、
外国為替相場で豪ドルを買う動きが強まります。
つまり、
オーストラリアからこれらの資源を購入するには、
豪ドルが必要になるわけで、
これが豪ドル買いを誘うのです。
ちなみに、
原油価格が上昇すると、
インフレ懸念から「金」が買われますが、
これも豪ドル高の要因となります。