スイスフランの値動きの特徴・トレンドは?

スイスフランのトレンドは?@

スイスフランというのは、
地域紛争やテロなどが勃発したときに
買われる傾向があります。

 

冷戦中は、
とくに有事のスイスフラン買いが
対米ドルで目立ちましたが、
これは冷戦の当事者が米国だったからです。

スイスフランのトレンドは?A

ちなみに、1970年頃に
4.30ドル台であった米ドル/スイスフラン相場は、

 

冷戦終結の1989年末時点には、
1.30ドル台にまで下落しました。

 

それほど、
米ドル売り・スイスフラン買いが活発だったのです。

 

そして、1995年4月、
ドル/円が市場最安値をつけたときには、
1.10ドル台にまで下落しています。

 

つまり、
米ドルが売られる局面においては、
スイスフランが買われる傾向にあるということですから、

 

米ドルが弱含んでいるときが、
スイスフランへの投資のチャンスであるともいえそうです。

スイスフラン/円のトレンドは?

2000年9月には
スイスの景気が悪かったこともあり、

 

対円で58円台にまで売られましたが、
その後はもみ合いが続いています。

 

また、2006年以降は
上昇トレンドが続いています。

 

なお、スイスフラン/円は、
豪ドル/円やNZドル/円など
高金利通貨のような魅力はありませんが、

 

永世中立国という立場から、
地域紛争やテロなどが起きた際には、
資金の逃避先として選択される通貨であるという特徴があります。

 

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スイスフランの値動きの特徴は?

スイスフランの値動きは、
対ドルで見た場合には、
ユーロと似たような動きになっています。

 

これは、
スイスの貿易対象地域の9割が
ユーロ経済圏ということが大きいといえます。

 

なので、
ユーロが米ドルに対して強くなると、
スイスフランも米ドルに対して強くなり、

 

反対に、
ユーロが米ドルに対して弱くなると、
スイスフランも米ドルに対して弱くなる傾向があります。

 

なお、ユーロとスイスフランが
対ドルで似たような動きをするということは、
対円でも同じことがいえます。

スイスフランの特徴は?

スイスフランは、
9.11同時多発テロ以降、

 

「有事のドル買い」という傾向が後退する一方で、
避難通貨としての地位が向上しています。

 

2003年のイラク戦争開始時、
2006年の北朝鮮によるミサイル発射、
イスラエル軍のパレスチナ侵攻の際には、

 

いずれも有事のスイスフラン買いが、
対円でも活発になっています。

 

しかし、有事のスイスフランというのは、
それほど長く続くわけではないという点については、
注意が必要になります。

 

というのは、スイスフランは、
何か大きな事件が起こった際には、
瞬間的に買われるものの、

 

少し時間が経つと、
何事もなかったように元の水準に戻ってしまうからです。

 

こうしたことを考慮しますと、
スイスフランは、どちらかといえば
短期トレード向きの通貨といえるのかもしれません。

 

また、金利水準も低いですから、
スワップポイント狙いで投資するのにも向かないといえます。

 

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