中国の金需要と金取引の自由化

中国の金需要は?@

中国は、2007年に
世界最大の金産出国となりました。

 

もともと新興国の人というのは
金(ゴールド)を買うことに熱心なわけですが、

 

中国は2009年には、
世界最大の金需要国である
インドに肉薄するほどの消費国となっています。

中国の金需要は?A

かつてより、中国では
「金」が重用されてきましたが、

 

宝飾品以外に
金投資がブームになりつつあるようです。

 

北京や上海、香港などに行きますと、
銀行ではなく金行(金や宝石の店)が
街中のあちこちにあることに驚かされます。

 

ちなみに、こうした金行のショーウィンドには、
「金」のアクセサリーだけでなく、
ドラえもんやミッキーマウスなどの
純金の置物が飾られていたりします。

中国の金取引の自由化は?

中国が、宝飾品を含め
金取引の自由化に着手したのは
2001年のことです。

 

かつては金取引についても規制があり、
金取引は中央銀行である
人民銀行だけが許されていたのですが、

 

2002年10月に、
上海に「金」の取引所として
上海黄金交易所が開設されると、

 

2005年には
個人投資家向けのインフラが整備されました。

 

現在は、
次の4行にも「金」の輸入許可が与えられています。

 

■中国銀行
■中国工商銀行
■中国建設銀行
■中国農業銀行

 

しかしながら、上記の4つの銀行は、
輸入した「金」を上海黄金取引所で売却し、
それを個人が購入するというシステムになっています。

 

つまり、銀行に口座を開設し
「金」を預けたまま取引所で売買すると、

 

付加価値税が非課税になる
というメリットがありますので、
注文が取引所に集中するということです。

 

また、上記4行のうち、
とりわけ金関連ビジネスに積極的なのが
中国工商銀行で、

 

具体的には、
個人向けの金商品である「金行家(Gold Expert)」
などの開発に力を入れています。

 

なお、
いずれ金取引が完全に自由化されれば、

 

中国工商銀行が
ロンドンの現物金市場や
ニューヨークの先物金市場で

 

ビッグプレーヤーとして
存在感を示すことになるのかもしれません。

 

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