金価格高騰の背景にあるFRB議長の口先介入とは?

バーナンキ議長の口先介入とは?@

FRBが機会があるたびに
出口戦略に触れるのは、
ドル相場をサポートするためと考えられます。

 

これは、アメリカは
明確にドル安を志向しているからです。

バーナンキ議長の口先介入とは?A

一般に外国為替市場というのは、
財務省の専管事項ですから、

 

中央銀行(米国はFRB)は
指示を受けて実務を行うだけです。

 

つまり、日本の報道などでは
「日本銀行が円高阻止のためにドル買い介入」
という表現が用いられますが、

 

実際のところは
財務省の指示を受けた日銀が
ドルを買っただけであり、
日銀の意思で買ったわけではないのです。

 

しかしながら、
2009年11月後半あたりからは、
FRBのバーナンキ議長が
ドル相場を話題にすることが多くなりました。

 

そのきっかけとしては、
ECB(欧州中央銀行)が
自分たちの出口戦略を語り始めたことと関連があるようです。

 

というのは、
12月の1週目に予定されていたECBの理事会において、
EU圏では金融緩和策の終息案を話し合う、
いわゆる出口戦略への第一歩が始まろうとしていたからです。

 

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バーナンキ議長の口先介入とは?B

つまり、
ECBの動きに対して何の反応も示さなければ、
ユーロが大きく買われ、
ドルが叩き売られて急落する恐れがあったわけで、

 

アメリカとしては、
ドル安は歓迎であるものの、
暴落だけは避けたいところだったのです。

 

そこで、バーナンキ議長は、
口先介入を行ってドルをサポートしたのではないか
と考えられるのです。

 

ちなみに、
為替市場では直ちにそれに反応し、
ドル売りに傾いていた投資家が
一気に買い戻し始めました。

 

これが
2009年末から2010年初めにかけて起こった
ドルの第1段の戻り(ドル高)になりました。

 

この段階になるまで、
金(ゴールド)は相当買われていましたので、
ドル高に歩調を合わせるかのように
金(ゴールド)が売り戻されて調整局面※に入りました。

 

※上昇を続けていた価格に勢いが失われて上昇が鈍り、
 一定の下げ相場に入る局面のことです。

 

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