倍返しの意味は?@
倍返しにはいくつかの考え方がありますが、
代表的な考え方として、
トレンドそのものが典型的な上昇トレンドの始まりである安値に、
その直前の下落トレンドにおける下落幅の
2倍を加えた水準を、
高値の目安としているものがあります。
倍返しの意味は?A
現在までの金市場のような力強い上昇トレンドでは、
こうした倍返しのパターンが見られました。
具体的には、
直前の下落トレンドの下落幅を
600円(高値)−400円(安値)=200円(下落幅)
と仮定して、
次の上昇トレンドの始まりである安値を
400円と仮定した場合には、
この上昇トレンドにおける高値の目安は
次のような計算になります。
⇒ 400円+200円×2倍=800円
なお、「倍返し」とはいっても、
これの意味はちょうど2倍まで上昇するというものではありません。
これは、これまでの金価格の上昇トレンドのように、
2倍から3倍近くにまで上昇することもあれば、
2倍に満たないで終了することもあるからです。
戻り率と押し目率の確認とは?
国際金価格は、1980年に875ドル、
国内金価格は、6,495円という歴史高値を付けました。
ところが、その後は、1999年には253.20ドル、
国内金価格は865円の安値まで大幅に下落し、
その間の下落幅は622ドル(5,630円)にもなりました。
とはいえ、
その後の第1弾の上昇トレンドにおける国際金価格は、
1999年7月20日の
1トロイオンス=253.20ドル(国内金価格は865円)から、
第一弾の上昇トレンドの始まりとも言われている
2001年の米国同時多発テロを経て、
2006年5月12日には
1トロイオンス=732.00ドル(国内金価格は2,587円)
まで上昇しています。
ちなみに、この間の上昇幅は、
478.8ドル(国内金価格は1,722円)にもなっています。
なお、その後の2006年6月14日には、
第1弾の上昇トレンドが始まってから初めての押し目となる
546.4ドル(国内金価格は2,079円)まで下落していますが、
この546.4ドルという価格は、
第1弾の上昇トレンドの
調整局面における安値となっているとともに、
次の第2弾の上昇トレンドの始まりともなっています。